※新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、2022年1月27日(木)までの開催となりました。

埼玉・東所沢にある、KADOKAWAによる日本最大級のポップカルチャー発信拠点・ところざわサクラタウン内のジャパンパビリオン ホールBにて、2021年1月21日(金)から「京マチ子映画祭」が開催されます。
「本当の私を教えてあげましょう。」というキャッチコピーの元で行われるこちらの映画祭は、昭和を代表する伝説の女優・京マチ子の代表作を一挙に上映するというもの。長い役者人生の中でさまざまな女性を演じ、映画『羅生門』(黒澤明監督・1950年公開)がアカデミー賞で名誉賞を受賞するなど、出演する作品が国内外から高い評価を受け“グランプリ女優”とも呼ばれた京の魅力に迫る映画祭となっております。
同映画祭は京の女優デビューから70周年を記念して、2019年に初開催。すると同年、京は95歳でこの世を去りました。それから2年後の2021年、京の三回忌に合わせてところざわサクラタウンで再び開催を予定するも、残念ながらコロナ禍で開催を見送ることに。そして2022年、感染対策を徹底して開催することとなりました。
京マチ子がさまざまな女性を演じた12作品を日替わりで上映
溝口健二や黒澤明、市川崑ら日本を代表する名監督による数々の作品に出演した京は、大映トップ女優に君臨するとともに、国際映画祭を次々と制するなど、国際女優として確固たる地位を確立。その役柄は幅広く、肉体を武器に男を手玉に取る女や、夫の前では貞淑な妻ながら裏では若い男と通じる女、また、不器量だが心優しき女性など、さまざまな女性の人生や業を演じ、いずれの作品も高い評価を受けました。
この度の開催では、2019年の開催時からさらに作品を厳選。『羅生門』をはじめ、『雨月物語』(溝口健二監督・1953年公開)、『地獄門』(衣笠貞之助監督・1953年公開)、『鍵』(市川崑監督・1959年公開)などの全12作品となっております。休映日を除き、その中から毎日3作品が入れ替わりで上映されます。
『赤線地帯』(溝口健二監督・1956年公開)
『偽れる盛装』(吉村公三郎監督・1951年公開)
『いとはん物語』(伊藤大輔監督・1957年公開)
『浮草』(小津安二郎監督・1959年公開)
『雨月物語』(溝口健二監督・1953年公開)
『黒蜥蜴』(井上梅次監督・1962年公開)
『地獄門』(衣笠貞之助監督・1953年公開)
『夜の素顔』(吉村公三郎監督・1958年公開)
『鍵』(市川崑監督・1959年公開)
『細雪』(島耕二監督・1959年公開)
『女系家族』(三隅研次監督・1963年公開)
『羅生門』(黒澤明監督・1950年公開)
上映作品と上映スケジュールは以下をご確認ください。
※新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、2022年1月27日(木)までの開催となりました。


京マチ子の“本当の私”とは? その魅力をぜひスクリーンで
ところざわサクラタウンはポップカルチャーの発信拠点として、さまざまジャンルのイベントに対応した設備を持つイベントスペース「ジャパンパビリオン ホール」を併設。今後も多くのイベントの開催を予定しております。
そして、この度開催される映画祭は、昨年行われた角川映画祭に続き、角川映画になじみのあるオールドファンや東所沢周辺に住む地域住民の方々が“、古き良き映画文化”と“昭和”を、親子やご友人と懐かしめるものとなっております。女優として数多の顔を持つ京の“本当の私”に迫り、その魅力を堪能できる貴重な機会をお見逃しなく。
さらに、KADOKAWA直営の体験型書店「ダ・ヴィンチストア」では、映画祭に合わせて関連書籍も販売される予定です。映画と一緒にお楽しみください。
また、KADOKAWAプレミアムメンバーズ会員の方は、毎週火曜日の「KADOKAWAプレミアムメンバーズデイ」に通常1,800円(税込)の一般鑑賞料金が1,200円(税込)となります。この他にも、ところざわサクラタウンでは「シニア割引」や「サクラタウンデイ」などさまざまな割引サービスを実施しております。ぜひ、ところざわサクラタウンへお越しください。
京マチ子プロフィール
1924(大正13)年3月25日、大阪府大阪市生まれ。大阪松竹少女歌劇団(現・OSK日本歌劇団)で娘役スターとして活躍後、1949年大映に入社。同年『痴人の愛』(木村恵吾監督)で一躍注目を集める。1950年には『羅生門』に主演し、同作がアカデミー賞名誉賞、ヴェネチア国際映画祭グランプリを受賞するなど、国際的にもその名が知られるようになる。さらに、『雨月物語』ではヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞、『地獄門』がカンヌ国際映画祭グランプリを受賞し、“グランプリ女優”と呼ばれるようになるなど、国際女優としての地位を確立した。その後も数々の映画に主演し、名実ともに大映トップ女優として君臨し続けた。1971年の大映倒産後は次第に舞台やテレビドラマなどへも活躍の場を広げ、1980年代にはドラマ『必殺仕舞人』などで知られる「必殺シリーズ」にも出演した。1987年に紫綬褒章、1994年には勲四等宝冠章を受章し、2017年には日本アカデミー賞会長功労賞を受賞。2019年5月12日、95歳で死去。2020年には、アメリカで行われた第92回アカデミー賞の発表・授賞式内で、逝去した映画人を称える「in memoriam」で追悼された。