2022年02月21日 15:00

    高田大介の話題作『まほり』をカドブンで試し読み! “マゾヒズムな読書体験”をぜひ

    KADOKAWAが運営する文芸マガジンサイト「カドブン」。KADOKAWAから刊行される新刊情報やニュース、お薦めの書籍を紹介する特集や文芸誌「小説 野性時代」で連載されている作品などを配信し、KADOKAWAの文芸作品を存分楽しめるサイトとなっております。

    カドブンのサービスのひとつ「試し読み」では、KADOKAWAの新刊作品や話題作の冒頭部分を一部公開。長いものでは20回にわたりその内容を公開している作品もあるなど、“試し”読みの域を脱した(!?)サービスを楽しむことができます。

    今回は、そんなカドブンの藤田孝弘編集長からお薦めの作品を聞き、試し読みを実際に体験。その感想とともに、カドブンの楽しみ方をお伝えします。

    高田大介『まほり』を試し読み!

     

    数ある試し読み作品の中から、今回は藤田編集長お薦めの作品『まほり』をピックアップ。『まほり』は、代表作『図書館の魔女』で知られる高田大介さんの民俗学ミステリーで、1月21日に文庫化されました。試し読みページでは、同作について次のように書かれています。

    本読みを唸らせる怪作がついに文庫化! 寡作なものの出すものすべてがベストセラー、高田大介初の民俗学ミステリー『まほり』試し読み!
    その町には、二重丸の書いてある貼り紙がびっしりと貼ってあって――この都市伝説から『まほり』の謎が始まる。寡作なものの、『図書館の魔女』でのデビュー以来、本読みのプロを唸らせてきた注目作家・高田大介。その最新民俗学ミステリー『まほり』がついに文庫化されます。読書メーターで「週刊おすすめランキング」1位(2019年 週間おすすめランキング情報Vol.354)を獲得した話題作の冒頭を特別に公開!(カドブンHPより)

    「本読みを唸らせる怪作」「読書メーターで「週刊おすすめランキング」1位」などの謳い文句が。これには期待感を高めずにはいられません。そして、いよいよ試し読みへと進みます。

     


    謎の少女の眼差しが持つ意味とは? “民俗学ミステリーらしさ”全開の冒頭

    都会育ちの少年・淳の不思議な体験から、この物語は始まります。目を閉じればそこに自然の原風景を感じることができる豊かな情景描写、読者に植え付けられた原風景のイメージをさらに拡張させる方言交じりのせりふ、そして、この町の山奥に棲むと伝えられ、今後の物語の重要な要素になると予想される妖怪の存在。試し読みで公開されている一部だけでも“民俗学ミステリーらしさ”が存分に感じられます。

    我々読者は淳と目線を共有し、「山里のものでも足を踏み込まぬ深山を踏み分け」ながら沢を登り、物語の世界に足を踏み入れます。「別世界のように思える」淵にたどり着き、「暗い岩陰から向こうを窺」うと、「彼岸花のような鮮やかな朱」の着物姿がまるで「怪談噺の挿し絵に見る風体」の少女との邂逅を果たします。この少女の登場が、物語の始まりを決定付けることになります。

    この少女、風体もさることながら、その行動も一風変わっています。下駄を片足にしか履いておらず、もう片方の下駄を川に投げ捨ててしまいます。そして、着物の裾をまくり上げると、その川に向かって用を足し始めるのです。その後、少女は淳に見られていることをお構いなしに、それどころか、満足そうな笑みを浮かべて、淳の目を真っすぐ見つめます。そうかと思えば、今度は自分を追い掛けてきた男たちに見つかると、その場から逃げ出し、ついには男たちによって連れ去れてしまうのでした。

    山を下りた後、淳の脳裏には彼女の「眼差し」が浮かびます。彼はそれを「凄絶とも形容すべき眼差し」と表現し、さらに、「『目は口ほどに』と言うように、眼差しというものは必ず何かしらを語るものだ。言わずとも言ってしまうものだ。だがあの眼差しにはなんらの言葉も無かった。なにも訴えてはいなかった。そのように見えた」と反すうします。最後には「気持ち悪かった」と言いながらも、「どうしてもその眼差しが頭から離れなかった」と語っていることから、いかにその「眼差し」が強烈だったかがうかがい知れます。

    この冒頭部分を読むだけで、物語全体の異様な世界観に早くも入り込むことができます。それだけでなく、淳が山を下りた後の反すうから「少女」と「眼差し」が恐らく物語の中で重要な意味を持つのだろうということが想像され、その後の展開への期待感が膨らみます。

    程よい高揚感と没入感の兆しを感じ始めたところで、残念ながら試し読みが終わります。しかし、実際に手元で読むことができないというもどかしさが、続きを読みたいという欲求や渇望を煽ります。このマゾヒズム的な読書体験は、もしかしたら試し読みだからこそ味わうことができるのかもしれません。

    試し読みと合わせて読みたい! 高田大介の貴重なインタビュー記事

    ◆カドブン
    公式HP:https://kadobun.jp/
    公式Twitter:@Kadobunofficial
    公式Instagram:https://www.instagram.com/kadobun_official/

    ◆KADOKAWAプレミアムメンバーズ
    公式HP:https://members.kadokawa.co.jp/
    公式Twitter:@KADOKAWAmembers

    ◆KADOKAWAプレミアムメンバーズはお得な特典満載◆
    公式HP:https://members.kadokawa.co.jp/
    公式Twitter:@KADOKAWAmembers

    「KADOKAWAプレミアムメンバーズはお楽しみいっぱい

    KADOKAWAプレミアムメンバーズに
    登録すると
    様々な
    サービス・特典が受けられます
    KADOKAWAプレミアムメンバーズは
    厳選されたプレゼントやユニークなイベント、
    ここでしか楽しめないコンテンツなど、
    様々なKADOKAWAのコンテンツ体験が、
    さらに楽しく、
    便利に、
    おトクになる無料の会員サービスです。

    KADOKAWA Premium Members
    KADOKAWA Premium Members
    KADOKAWA Premium Members